活動報告Activity

  • 愛知県議会 イスラエル訪問団

    Day3

    スタートアップ関係の1日。
    イスラエルの今の成長を支えているスタートアップ。
    それぞれの担当者のお話を伺い、日本の経済成長という課題に対して、より一層の危機感を感じる1日となりました。

    ◎Jakore
    はじめに、イスラエル人と日本人によって設立されたJakoreという企業へ訪問。
    2017年に設立の、日本とイスラエル間の企業進出を支援するという内容でコンサルティング事業をされています。
    この日は日本人との窓口という役割も担っている代表のYony Golanさんが、スタートアップの基本の説明や様々なお話をしてくださいました。

    スタートアップはこの様な流れで成り立つとお話ししていただきました。
    ①アイデア
    ②ビジネスモデル
    ③チーム
    ④ファンディング
    ⑤タイミング
    特に、長く迫害を受けてきたユダヤの歴史において、やっと1948年にイスラエル国ができて「もっと良くしたい」という想いが、アイデアを生み出しやすく成長したしたということみたいです。
    そしてそのビジネスモデル。
    イスラエルのスタートアップの人たちから見ると、「日本にはビジネスチャンスが多い」との意識があるようです。

    Yony Golanさんのお話では、イスラエルがハイテクスタートアップネーションになれた理由としてこのようなものがあると説明。
    ①常識にとらわれない
    ②高い問題解決意識がある
    ③生き残る力が強い
    ④リスクを恐れない
    ⑤ディベートが多い
    ⑥コミュニケーションが豊富
    ⑦失敗を恐れない
    ⑧上下関係が少ない
    ⑨ヒエラルキーがない

    こちらは日本がなかなか成長しないという現状の課題にも大きく通じてくるところです。

    ◎STARTUP NATION CENTRAL
    こちらはイスラエルのスタートアップ企業と国内外の企業や政府行政機関、投資家、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家と呼ばれるような人たちとの連携を図っている施設です。

    こちらは、今年愛知県とオープンイノベーション支援における連携協力に関する覚え書きを締結しています。
    そこで今回こちらに視察へ行く運びとなり、技術開発部門のYOAV BARLEYさんにお話を伺ってきました。

    こちらに関係する企業数は 7,337。
    まずはその数に驚かされます。

    スタートアップ成長の要因としては、
    ・軍需
    ・農業
    がベースのようです。
    軍需はいうまでもなく、死活問題につながります。
    農業は、
    宗教や政治的な要因から、食料自給率を高めざる得ない環境ではあるが、砂漠地帯という水とエネルギーから、テクノロジーが生まれてきて、そしてそれらを構築するソフトウェアやデータに加え、インターネットの技術も発達したという要因が掛け合わさって成長した可能性が高いと分析されていました。

    元々はBtoBで発達し、その後BtoCになり、社会のニーズが増加した結果2021年に投資額が過去最高に。

    また、イスラエルは日本で言うと、この失われた30年の30年ぐらい前から、関係技術者を育てようという機運がありしっかり教育が行われていたみたいです。
    だからこそ今の現状があり、それを支える人材が豊富に育っているということです。
    現在は、技術者はすでに育っているので、次のフェーズに進んでおり、日本の人材不足とは1回りも2回りも先に進んでいる状態なようです。

    そしてYOAV BARLEYさんからも
    「リスクを恐れない」
    「失敗しても大丈夫」
    「ヒエラルキーがない」
    という言葉が何度も出ていました。
    日本では全て真逆の様に感じます。

    今回イスラエルで感じた、『危機感』やそこから生まれる『本気度合い』。
    日本で変革が起きにくく、気運が高まらないのは、日本社会の危機感の低さが1番の要因に感じます。

    『日本が成長していない事実を知っている人はいるけど、いわゆる Japan as No.1 の 感覚 根付いているのは、どれぐらい?』
    と何度も感じさせられました。